novore 1R

2022

novore 1R

2022
東京|代々木公園

モダニストの最小限空間

ノボレワンルームは「ワークショップ」「小物の展示」「軽飲食向けイベント」向けに対応できるよう元々ワンルームだった小さな居住空間を『モダニストの最小限空間』をコンセプトにした貸しイベントスペースへ改装した空間。

代々木公園ハウスは、フランク・ロイド・ライトの弟子である日本人建築家の天野太郎氏(1918 - 1990)の設計による1975年竣工の地下1階・地上4階建てのビルであり、小さなワンルームながらも優れた心地よい建築空間が実現されている。
一部増築され、元々のコンセプトである階段状になった外観意匠は隠れ、なんの特徴もない雑居ビルに見えてしまってるのが非常に残念だが、共用部分の手摺や庇・建築の形状など細いディティールを考察すると建築家の丁寧な仕事と考え抜かれた思考がじんわり見えてくる。

天野太郎氏に敬意を払い、手を加える箇所を最小限に留め、細部を整え、この素晴らしい建築空間を後世に残していくため解像度を高めていった。

小さいながらも日本におけるモダン・ムーブメントに関わる重要な建物の一室を継承する施主の想いと活動が、日本の近代建築の再評価に繋がる事を願っている。

設計
masayuki takahashi design studio
照明
LINDNER Light #961|Wilhelm Wagenfeld(1950), Schröder Lobenstein Wall lamp(1920), 玄関シーリング照明|竣工時のオリジナル
金物製作
可動式ハンガーユニット|bowlpond 上田 安伸
什器
コーディネート|LILY1ST VINTAGE 志摩直一
所在地
東京都渋谷区富ヶ谷
用途
貸しイベントスペース
工事種別
リノベーション
延床面積
25㎡(約6.5坪)
竣工年月
2022年4月
クライアント
LILY1ST VINTAGE 志摩直一
施工
田村工務店
撮影
masayuki takahashi design studio
topへ戻る